【獣医師監修】犬の入浴前後でできる健康チェック

前回は犬の入浴中に行うことができる健康チェックの方法をお伝えしましたが、試してくださった方はいらっしゃるでしょうか。慣れてしまえばスムーズに行えて、意外と簡単だったかと思います。そこで今回は入浴の前後にできる健康チェックをプラスしてお話しさせていただきたいと思います。大切な愛犬を隅々までケアしてあげましょう。

ブラッシング時の皮膚チェック

入浴前にはよくブラッシングをして、毛玉や汚れを取り除いておくことが大切です。ブラッシング時に異常にフケが落ちたり、抜け毛が多かったりしないか確認しましょう。また毛が薄くなっている部分がないか、毛艶に変化がないかにも着目してください。被毛の変化は内分泌疾患(ホルモンの病気)の症状のことがあるので、注意が必要です。

爪や足裏のチェック

爪が伸びすぎていないか、折れてしまっている爪はないか確認します。足裏の毛(肉球の間の毛)が伸びすぎていると滑って転倒したり関節を痛めたりする原因になるので、そちらも確認します。また肉球がひび割れていたり、ガサガサしたりしていないかも確認しましょう。

目のチェック

眼の下が涙やけで汚れていないか、白い目ヤニや膿のような目ヤニがでていないか確認します。また充血がないかも合わせてチェックできると良いでしょう。充血の有無をみるときは、上まぶたを優しくめくり、結膜の腫れがないかも見てみましょう。通常のまぶたは張りがあり、めくっても赤い部分が下に垂れてくるような様子はありません。結膜に腫れがあると、赤い部分がブヨブヨしていて、めくったときにダラっと垂れてきます。

入浴後の皮膚の再チェック

乾燥肌や敏感肌の子は、入浴後に乾燥によるカサつきや湿疹がみられることがあります。入浴中に皮膚に問題が見られなくても、入浴後の毛が乾いた頃にもう一度皮膚をチェックしましょう。カサカサしていたり、赤みや湿疹が出現している場合は保湿剤やリンス剤を使ってみたり、酷い場合は獣医師に相談したりすると良いでしょう。

耳掃除と耳垢のチェック

入浴後は耳の中も湿っているため、湿気を取るイメージで軽く耳の中を清拭してあげましょう。コットンやガーゼを使い、指の届く範囲で優しく拭うと良いです。綿棒などを入れると耳の中を傷つける恐れがあるのでやめましょう。このとき、コットンに汚いよごれがたくさんついてきたり、コットンから嫌なにおいがしたりしないか確認しましょう。

まとめ

入浴中だけでなく入浴の前後にも健康チェックをプラスすることで、日常ケアのレベルをさらに向上させることができます。これらを習慣化することで、病気の早期発見や予防に繋がります。大事な愛犬の健康を守るために、ぜひ取り入れてみてください。

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監修者:Vrite(ブライト)
獣医師で専門書の編集経験がある代表を中心として、ウェブコンテンツの記事作成などを手掛ける。
Email: contact@vrite.sakura.ne.jp
URL: https://vrite.jp

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